「風俗店で遊んだ数日後にペニスから膿が出てきた。」 「おしっこをするときにペニスが痛い。」と患者さんが訴える場合は尿道炎(性病)が強く疑われます。
尿道炎とは、ペニスの尿の通り道(尿道)の炎症の事で必ずしも性病のみが原因ではありませんが、やはり本人に心当たりがある場合は性病の可能性が極めて高いようです。
性病による尿道炎の原因の多くは『クラミジア』と『淋菌(淋病)』であり、これらは尿検査のみで診断が可能です。
ところが、約20年前は尿道に綿棒を突っ込んでゴシゴシとこすりつけ検体を採取する方法が主流で、当然患者さんは苦痛にもがき苦しむのであります。 さらに淋病と診断されたら抗生剤の筋肉注射(痛い注射です)を打たれるのでとても辛い『お仕置き』でした。
患者さんは『お仕置き』に懲りて「もう悪い遊びはしません。」と反省をしたかどうかはわかりませんが、以前に比べるとクラミジアや淋病の検査は技術の発達で本当に楽になりました。
一つ注意をしなければならないのは、まったく自覚症状のないクラミジア尿道炎、淋菌性尿道炎もある事を知っておいて欲しいと思います。 尿道炎を放置するとパートナーへの影響はもちろん、不妊症の原因ともなりますので少しでも心配な方は(心当たりのある方)は恐れずに最寄りの医療機関もしくは保健所でご相談ください。