男性泌尿器BLOG

2015.12.06更新

12月に入り街中クリスマスのデコレーションが煌びやかに灯っています。

この時期は忘年会でお酒を飲む機会が増えますが、調子に乗って飲みすぎてしまい、翌朝の二日酔いで毎回自己嫌悪に落ちっているのは私だけではないはずです。(笑)

 

<二日酔いの原因>

アルコールが分解されて生成される『アセトアルデヒド』が二日酔いの原因の一つとされています。(他にも解明されていない物質があるようです。)

また、アセトアルデヒドを分解する酵素の働きが生まれつき弱い人は、少量のアルコール摂取でも気分が悪くなるので、そのような人にはアルコールを強要しない様にしてください。 

 

<二日酔いの解消、対処法>

1)水分の補給

飲酒後はアルコールによる利尿作用のため脱水をきたしているので水分の補給が必要です。

 

同時に汗や尿、嘔吐によりナトリウムやカリウム等の電解質も喪失しているので、水だけを多量に摂取するのではなくスポーツドリンクも併せて摂取した方が良いでしょう。

 

吐き気が強くて経口摂取が出来ない場合はさらに脱水を起こしやすくなります。 脱水の症状としては、尿量が極端に減り、尿の色が濃くなります。 水分が飲めない場合は500ml~1000mlの点滴を行うと症状が楽になります。

 

脱水が悪化し痙攣や意識レベルの低下が起きた場合は命にかかわりますので早急に病院への搬送が必要です。(特に一気飲みの後に起こりやすい)

 

2)二日酔いの原因物質を排出する

水分を補給し、二日酔いの原因物質を尿から体外に排出するようにします。 また、利尿作用のあるカフェインをコーヒーや紅茶等から摂取するのも効果的です。

 

3)エネルギーの補給(カロリー摂取) 

アルコールやその代謝物質を肝臓が分解するのには、エネルギーが必要となるため、糖分や炭水化物等速やかにカロリーが吸収される食べ物を摂取します。 おかゆ、ジュース、スープ等胃に優しく、温かい食べ物が良いでしょう。 逆に、脂っこいものや刺激物(胡椒、スパイス等)や冷たいものは胃を刺激するため避けましょう。

 

*二日酔いに良いとされている食べ物(肝機能を高める食べ物)

果物 くだものに含まれる果糖が良い 
グレープフルーツ、リンゴ、柿等

卵  システイン
ゴマ セサミン
大豆 コリンが肝臓にアルコールをため込むのを防ぐ
しじみの味噌汁 タウリン、アミノ酸
トマト 果糖、アラニン、グルタミンが肝機能を促進
ウコン クルクミン

 
4)休息

睡眠をたっぷりとる。

 

5)頭痛薬は胃を痛めるので注意

頭痛薬は胃酸の分泌を増やし、胃粘膜を刺激、胃潰瘍の原因となるので安易に服用するのは避けた方が良いです。 また、吐血がみられたら胃潰瘍、または食道炎による出血の可能性が高く、消化器内科での精密検査が必要です。

 

<二日酔いの予防対策>

二日酔いにならない様に適量なアルコール摂取にとどめるのが賢明です。

(「わかっちゃいるけどやめられない。」by植木仁) 

その他、二日酔いの予防について記載します。

 

1)空腹時の飲酒を避ける

空腹時にアルコールを摂取すると胃の粘膜を刺激しやすく、またアルコールの吸収も早まります。 牛乳、チーズ等脂肪分の多い食べ物は胃粘膜を保護しアルコールの吸収を緩やかにします。 

 

2)短時間の大量摂取はダメ

短時間にアルコールを多量に摂取すると、肝臓での分解が間に合わず、悪酔いの原因となるどころか、量によっては急性アルコール中毒を起こす原因となります。 おつまみを食べる、途中でソフトドリンクに切り替えて休息時間を挟む等スローペースでアルコールを摂取することで、長丁場の飲み会に付き合っても悪酔いや二日酔いの程度はだいぶ軽くなります。

 

<最後に>

アルコールはほろ酔い程度の摂取にとどめると健康を害する事もなく問題は無いのですがついつい深酒になってしまった場合には、水分をできるだけ多く摂取してから休むようにすると翌朝の二日酔いの症状は軽くなると思います。 これからの忘年会は以上の事に気を付けて参加していただければ幸いです。 

 

もし、脱水、胃腸症状、頭痛症状で辛い際には当クリニックでも点滴や処方が可能ですのでご相談下さい。

 

PS. 二日酔いの中、この記事を書き上げました。 誰ですか、「説得力がない。」と言ったのは? 二日酔いでもこれくらいの記事が書けるから、説得力はあるのです。(爆笑) 

投稿者: 沖縄県のなしろハルンクリニック

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