【AFP=時事】によれば、2015年11月13日(金)は「世界パイプカットデー(World Vasectomy Day)」だったそうです。 『家族計画への男性の積極的な参加とパイプカットに対する抵抗感の緩和』を目指すのがその目的で、25か国の3000人以上の希望者に対して約750人の医師が無償ないし割引価格でパイプカットを施術したとの事。
パイプカットは健康的な理由や、年齢的な理由、経済的な理由等で新たに子供を作るのが大きな負担となった場合に施行します。
残念な事に「パイプカットをする人は浮気性で遊び人」と偏見を持つ方がいますが(医師の中にも偏見を持つ方がたまに居ます…)、これまで私が手術を行った患者さんは、すべて真面目で誠実、そして真剣に家族の事を思っている方ばかりでした。
しかし、手術をしたら元には戻せないのでメリットやデメリットを充分に理解した上で手術を受ける事がとても重要です。 (男性の泌尿器相談室 パイプカット)を参照してください。
避妊方法にはパイプカット以外にも以下の方法があり、それぞれの失敗率(妊娠してしまう%)の参考資料がありましたので掲載しました。 興味のある方は参照下さい。
各種避妊法の失敗率
コンドーム 一般使用法で18% (正しく使用した場合2%)
ペッサリー 一般使用法で12% (正しく使用した場合6%)
殺精子剤 一般使用法で28% (正しく使用した場合18%)
オギノ式(周期法) 一般使用法で0.5% (正しく使用した場合0.5%)
子宮内避妊器具
パラガード 一般使用法で0.6% (正しく使用した場合0.8%)
ミレーナ 一般使用法で0.2% (正しく使用した場合0.2%)
経口避妊薬 一般使用法で24% (正しく使用した場合0.4~5%)
避妊手術
女性 一般使用法で0.5% (正しく使用した場合0.5%)
男性 一般使用法で0.15% (正しく使用した場合0.1%)
避妊せず 85%
参考資料
Trussell J. Contraceptive Efficacy. In Hatcher RA, Trussell J, Nelson AL, Cates W, Kowal D, Policar M. Contraceptive Techology: Twentieth Revised Edition. New York NY: Ardent Media, 2011.