男性泌尿器BLOG

2016.06.17更新

世の中には珍病、奇病というものがいくつかございますが、今回は勃起の際にペニスが一定方向に曲がってしまうペロニー病という病気についてのお話です。 

 

ペニスが曲がる病気なんて一般の方にとっては「見たことも聞いたことも無い。」のが普通ですが、泌尿器科医にとってはそんなに珍しい病気ではなく、しばしば見かける疾患です。

 

屈曲の程度はそれぞれで、軽度の弯曲から、ひどい人は90度以上も曲がってしまい、痛みを伴う場合もあります。 進行する事が多いので、勃起時の痛みやしこり、ペニスの屈曲に気づいたら早めに泌尿器科を受診しましょう。

 

ペニスが曲がる病気=ペロニー病について簡単にまとめてみました。

 

【Peyronie(ペロニー)病とは】

1743年にフランスのPeyronie氏が最初に報告

日本語名は「陰茎硬化症」、「形成性陰茎硬化症」、「ペロニー病」等と呼ばれる(ペイロニー病、パイロニー病と呼ばれる事もある)

 

【発生頻度】

・中高年に多く、2~9%の率で発症。(決して珍しい病気ではない。)

 

【症状】

陰茎の白膜にしこりが触れ、勃起した際に陰茎は屈曲する。進行すれば痛みや勃起障害も伴う。

 

【機序】

陰茎海綿体を包む丈夫な膜(白膜)にしこり(結節)ができる。

勃起の際に白膜は伸びるが、結節のできた部分は伸びないためにペニスが曲がってしまう。

 

【原因】

・不明 繰り返す微小血管障害や外傷、加齢、自己免疫異常等の説がある

・肥満、高血圧、脂質代謝異常、虚血性心疾患、喫煙、飲酒もリスクファクターとされる。

 

【治療法】

・保存的治療:漢方薬、ビタミンE,トラトニスト、コルヒチン、ステロイド等が試みられている。

・手術療法:保存的治療で改善が無い場合に検討する。

・自然治癒する場合もある

投稿者: 沖縄県のなしろハルンクリニック

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